さあて、ここはどこでしょう?
そうです。東京上野にある『東京文化会館』です。
上野公園の借景をうまく取り入れていて、中にいても外と繋がっています。
バレエマニアの友人に連れられて久しぶりに足を運びました。
ちょっと解説させて頂きますと、近代日本を代表する建築家の一人、前川國男氏の代表作であり、1961年に日本建築学会賞という賞に輝いた近代建築を代表する建物の一つです。
私の稚拙な写真で申し分けありませんが、来るたびに感動します。
なにか手の痕跡があるのです。
人と建物の絶妙なスケールバランス。
重厚でありながら人を包み込む暖かさがあります。
こういうの、最近のツルツルな現代建築にはないよなー。
エイジングの美かしら?
1960年といえば、東京オリンピック前夜。同時代には丹下健三がいて、いわばこの二人が日本の建築界を牽引していました。
高度経済成長に突入まっしぐらの熱い時代。日本国民が経済の成長を全く疑わなかった伸びしろや目前の目標がはっきりしていた時代。
そして、こうした持続可能な遺産を遺している。
50年後の今の私達も50年後に何を遺せるのか、すまいを、街をどうつくればいいのか考えよう。
50年後の自分達を好きになれるように。